お題「気分転換」

 

私の気分転換は畑作業!

家を建てて引っ越したのはちょうどコロナが流行り出した頃でした。

自粛、ホームステイ、出勤抑制、自宅時間の増加…。当然収入は減、時間増となれば出来る事探しが必要。そこでやってみた畑。

 

初年度は上手い具合に野菜が育ち、みのり豊かになりました。

2年目、夏の暑さが厳しく、一年目よりは仕事も忙しくて畑にかける時間も減り、思うようには成果が出ず。

 

社会人も十数年目となると、ある程度この職場での自分の立ち位置や将来狙えるポジションが決まってきて、若い頃のようなキラキラ輝く未来というものが見えなくなってきた。

言わば、お金を稼ぐための惰性の時間であり、マンネリ。

 

この、つまらない日々を変えてくれているのが畑。畑は良い。まず文句を言わない。やったことがしっかり成果として現れるし、なんどもトライエラーを繰り返しても誰にも迷惑がかからない。子供の食育が出来て、どこにどの程度農薬がかかっているか把握もできるし、成長過程が分かる野菜ほど安心できるものはない。

失敗を面白がり、成功を極限まで喜べる。季節を感じられることも良い。

春先、夏を思いながら種を植える。夏の終わり、冬の寒さとお鍋の美味しさをイメージしながら苗を作る。生える雑草も時期によって全く異なるし、つく虫も違う。いちいち季節を感じる。

晴れる日はよりやりたい事が増えるし、雨の日は水やりの手間が省けて嬉しくなる。寒さが強いと野菜の甘みが増す期待が持てて太陽が出ると成長を楽しみにする。

分からない事は周りに聞いたり、本を読んだりネットで調べたり。作りたい野菜を決めたら、調べることが楽しくなり、種を購入すると播種する日が待ち遠しくなる。平日は朝30分早起きして畑に出る。出来る作業は限られるが、朝から太陽の光を浴びる事で1日が好調に回り出す。こんなにいい事づくめでやらない手はない。

 

私は料理が得意ではなく、どちらかというと苦手な部類。そんな私に新鮮野菜は強い味方。やっぱり畑で完熟させたトマトは美味しいしもぎたてのキュウリの美味しさは格別。ほうれん草にえぐみはなく、スナップえんどうは驚くほど甘い。自然が作る美味しさがあれば作り手の私の腕なんて屁でもない。

 

十数年目の色褪せた日常は、気分転換によって覆される。つまらない日常があるから、気分転換はより魅力的になるし、つまらない日常は生活を安定させてくれる。

 

畑は良い。畑あっての今のモチベーション。まだ2年目。しばらくはいろんな野菜を試していって、いつか好きが功を奏して商品化出来ることを目論んでいます。

色褪せた日常から、いつか脱出したい主婦です